本記事は、SIerやITコンサルファームに勤務しているエンジニアやITコンサルタント向けに執筆します。

私自身が外資系ITコンサルファーム所属のエンジニア、ITコンサルタントからデジタルマーケティング領域に転身した経験を持ってまして、転身のモチベーションがわりと現在SIerやコンサルファーム所属の方々に対しても響く内容になる気がしたので執筆しています。

また、ITコンサルファームは私に多くの経験をさせてくれた大切な場所のため、今でも関われたことは大変嬉しく思っていますし、会社のブランドは今でも大好きで前職の同期とは今でも交流があります。本記事は批判的な記事は書いているつもりはないので、その点はご理解ください。

本記事では、エンジニアが抱える悩みなどを整理しつつ、デジタル領域がなぜおすすめの領域なのかについて言及します。

エンジニア、ITコンサル時代の話

新卒で、インド系ITコンサルファームのインフラチームに所属して、ERP世界シェア1位であるSAPのBasisというM/Wの運用担当として1年程度勤務しました。ここでは、主に製造流通領域のお客様向けの運用サービスとして、システム監視、変更作業などを行なっていました。

その次に、Linkedinを通して直接お声がけいただいた欧州系ITコンサルファームに転職します。ここでは運用ではなくSAPのSCM領域の導入コンサルタントとして、製薬領域のお客様向けの導入サービスとして、テストフェイズからジョインし、システム技術要件定義、運用設計、テスト管理、オフショア連携、トレーニングなどの業務を行なっていました。ありがたいことに業務はほぼ全て英語でした。たった4ヶ月のジョインで抜けることになるのですが…www

前職の話は、本サイト紹介ページに記載しましたので、そちらを見てもらえると助かります。
紹介ページへのリンク

新卒2年目にも関わらず、超高額な給与をもらい、外資系コンサルファームで日本だけでなく海外の超エリートとともに仕事をするというこの上なくありがたい環境でして、毎日が本当に夢を見ているような気分でした。

就活時から当時まで、私が抱えていた目標というのが、「とにかく成長著しいIT業界で日本の成長に貢献する」といういかにもHOWが曖昧なものでした。ここから、このままSAPの領域でマネージャ、シニアマネージャ、ディレクターを目指したとして、自身の目標が達成されるのかと悩みはじめました。

補足ですが、SAP界隈ではブログも書いてまして、その領域では割と有名なブログを書いていたので、SAP界隈では私の存在はまあまあ有名でした。(身バレするので非公開にしますが)

エンジニア、ITコンサルタントとしての悩み

ここから本題ですが、当時私がエンジニア、ITコンサルタントとしての悩みとして、いくつか感じていたものがあります。多くの方が共感してくれると思います。

日本のSIerでは技術力がそんなに伸びないという事実

ITコンサルファームにも戦略チームとSIチームがあります。
私の場合は、SIチームの中で要件設計したりするポジションだったわけです。
また、辛うじて日本は先進国ですので、賃金格差を利用して、システムの設計までは国内で行い、開発は完全にインドや東南アジアなどの新興国にアウトソースする流れが一般的です。そのため、日本のSIerに勤務している場合はがっつりコードを書く経験というのは望めないと思います。

プライムベンダー(クライアントと直接契約する開発ベンダー)ではない、開発会社の場合はこれは例外となるので無視してください。

マネジメントまで昇進しても独立スキルが身につく保証はない

実は、これはあまり知られていないですが、多くの学生さんが将来は独立したいからといって、ITコンサルティングファームに入社しますが、マネージャになればこの業界では1000万プレーヤーになれますが、独立して起業したいとなると役立つスキルは身につかないです。

これは、私がここで言う独立は事業会社の企業のことです。コンサル事業との独立と誤解されやすいので整理しますと、独立パターンは以下の3種類と考えます。

コンサルファーム退職 -> フリーランスエンジニア(orコンサルタント)として、クライアントと業務委託契約

このケースはよく見られますが、これなら当該領域で3年程度の経験があればエンタプライズシステム領域なら最低額60万/月程度で契約してもらえます。契約後はコンサルファームに所属していた時と全く同じ業務を個人として行うことになります。

コンサルファーム退職 -> 自身のコンサルファームを立ち上げ、クライアントとプライムベンダーとして契約

これはハードルが高く、シニアマネージャクラス以上昇進しないと個人で契約するのは難しいです。

後述しますが、デジタル領域の場合と異なり、ITコンサルティング(システム構築)は、大企業のクライアントがほとんであり、そのようなネットワークをマネージャクラスで持つ人は珍しいです。

コンサルファーム退職 -> コンサルティング以外の領域の事業会社を起業

事業会社を起業することに関しては、コンサル出身でなくても誰にでもできることですが、大抵は最新のテクノロジーを活用して、最新のビジネス領域で戦いたいと考えるのが普通と考えます。

コンサルタントの場合は、論理的に考えたり、あらゆる管理スキルが身につきますが、事業戦略立案、資金調達、マーケティング・PR、システム構築などのコアのハードスキルを身につけることは完全にITコンサルタントの専門外となります。ここを勘違いしてコンサルファームに行けば企業しやすいと考える方々は考え直した方がいいです。

決まった時間に出社し、残業はえげつない

コンサルファームでの業務の中でも、システム関連の案件の場合は常にクライアント先に常駐することが多く、クライアント先の業務時間に合わせて従事する都合上、毎日9時出社で18時に残業申請して9時以降まで働くと言うのが普通です。これでは知識インプットの追いつかないわけです。

業界がかなり閉鎖的である

専門知識とキャリアについて両側面から言えると思います。

専門知識に関すること

ITコンサルタントが担当するシステムのほとんどはERPやJavaベースの業務アプリケーションとなります。その場合、ほとんど業務内で身につけたスキルやナレッジをブログに書いたり、勉強会で共有することはできないです。ERPの場合は特にSAPなどのベンダーがそれらの権利を持っているため、安易に公開することは法律に抵触します。

私は土日もシステムのことやコンサルティングについてのインプットを行っていたため、これらを公開できないストレスは尋常ではなく、自身の成長を食い止める負の第1要因になっていました。

キャリアに関すること

コンサルファームの転職事情は特殊でして、コンサルファーム内でひたすら人材を回しているイメージです。

例えば、私はTier2ファーム(アクセンチュア、Big4と同等)に所属していたので、この中の同じポジションならいつでも転職できるようなイメージです。ITコンサルタントは給与が事業会社のポジションよりもかなり高く設定されているため、転職する場合は、事業会社のマネージャクラスか、CIOとかそのくらいのポジションです(ベンチャーの役員になるひとは主に戦略コンサルファームの実力者でITコンサルはこれが現実です)。

そのため、人数がとてつもなく多いコンサルファームですが、実際は同じような優秀な経歴の人間がひたすらに集まって非常に画一的な人材が多いです。

最近では、多くのファームがM&Aが有力スタートアップを買収したりして、新しい部門を作ったりしているので、オープンになってきていますが、これは主にデジタル領域であり、IT部門の進化はまだ遅いです。

デジタルマーケティングを絶対におすすめする理由

そこで、結論としてデジタルマーケティングを推すわけなのですが、ITに携わっていたエンジニアやITコンサルタントにこれをおすすめしたい理由を説明します。

単純にめちゃくちゃワクワクする

デジタルと言ったら、それこそいろんな領域があります。私が初めてデジタルと聞いた時、

ビッグデータ、アート、インタラクティブ、SEO、ソーシャルなどのワードを連想したわけです。
デジタルと聞いて、多くの方々はすごくワクワクするイメージを掻き立てられたと思います。
デジタルの守備範囲はかなり広く、
マーケティング、アナリティクス、ビッグデータ、アートなどが相当します。
デジタルマーケティングは、デジタル技術を活用して商品の販売を支援する行為です。

これらを実現するために、アナリティクス、ビッグデータ、アートなどの手段を用いるわけです。超楽しそう。

データでほとんど全てが可視化される

デジタルの特徴として、センサーやコンピュータを活用して、従来ではデータ化することが出来なかったものを数値化することでデータに基づいた意思決定を支援することにあります。現在では、Webサイトのアクセスデータだけでなく、リアルの行動データ(人の画像データ等)、音声データ、温度データなどを活用して分析を行えます。

エンジニアのスキルセットが即活かせる

デジタルマーケティング領域で活躍する人のバッググラウンドは様々ですが、システムエンジニアとしての職務経験を持つ人はもっとも適したスキルセットを持っていると思います。しかも、デジタルマーケティングアナリストの場合は、エンジニア出身の方が圧倒的に活躍していますし、他のプレイヤーよりも良い分析をする場合がほとんどです。

ビジネスにおける包括的知識が身につく

少し前までは、マーケティングと言ったらプロダクトマーケティングをさしており、現実の商品の企画、製造、販売などの領域をマーケティングの対象としていましたが、プロダクト自身がWebシステムなどに変わったことからデジタルマーケティング自体がマーケティングの包括的な領域をカバーすることになりました。
デジタルマーケティングでは、プロダクトの企画、製造、販売のデジタルシーンでのプランニングを担います。その中でWebシステムだけでなく事業領域に対する知識も必要となり、経営の包括的な知識を身につけることが可能になります。

早くに独立できる

ITコンサルタントとは異なり、webマーケティングに携わったりする場合、売上高5000万以下のような中小企業からでもWebマーケティング案件が存在しますので常に個人で仕事が受注できるようになります。これはITコンサルと比較すると非常に費用対効果の高いものであるとわかると思います。

最後に

今現在、大企業でエンタープライズ向けシステム構築をしているエンジニアやITコンサルタントの方々は平均より高い一定の年収をもらっているはずですが、可処分時間を考え始めると、「今より楽しいものって何だろう?」と悩み始めると思うのです。

そうなった時に、今までで身につけたスキルを活かして、仕事も遊びも楽しめるような環境に身をおくことが長期的に見ても得になると思います。私はコンサルファームを退職して前職の方々から変人扱いされていますが、30歳以降でのキャリアをより有意義なものにするためには確実に正解だったと感じています。(まだドリームをつかんでいないですが、近づいている感覚は強く感じています。)

今後もデジタルマーケティングの領域で頑張っていきます。引き続きよろしくお願いします。