avatar
ベンチャー志望者🔰
・ベンチャー企業のフェーズを理解したい
・ベンチャー企業に転職するならどのフェーズがいいのか?

上記の疑問に答えるべく本記事では、以下について説明します。

本記事で説明する内容

① ベンチャー企業のフェーズの種類
② ベンチャー企業のフェーズの特徴

ベンチャー企業の成長には、シードフェーズ、アーリーフェーズ、ミドルフェーズ、レイターフェーズの4段階があります。

企業の成長には、各フェーズを順にステップアップさせていく必要があります。そのため、ベンチャー企業で働く人にとって各フェーズの特徴を理解しておくことは重要なことでしょう。

しかし、ベンチャー企業で働く人にも、各フェーズの特徴を理解できていない人もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、各フェーズごとの特徴について解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。

avatar
宮田
本記事を執筆する僕(@webkirin)は、ベンチャー企業での業務経験が2年ほどあり、フリーランスマーケターとしてベンチャー企業のお客様を支援してきた経験があります。

また、本記事の想定読者は以下となります。

本記事の想定読者

・ベンチャー企業志望者(大企業への転職か迷っている)
・転職を検討している大企業勤務者

スポンサーリンク







ベンチャー企業のフェーズとは?

ベンチャー企業のフェーズとは、企業の成長にとって重要なステップのことです。ステップは4段階あり、若いものから順にシードフェーズ、アーリーフェーズ、ミドルフェーズ、レイターフェーズです。

基本的には、ステップアップするごとに売上が増えたり、従業員が増えたりと、事業は拡大、安定していきます。短期間で急速に事業展開し、シードフェーズからアーリーフェーズ状態の企業はスタートアップ企業と呼ばれることもあります。

明確な基準はありませんが、売上や従業員がある規模まで増え、レイターフェーズの後半段階になると、ベンチャー企業ではなくひとつの企業として認識されるそうです。

ベンチャー企業フェイズの特徴

それでは、各フェーズの特徴について解説していきます。詳しい解説に入る前に、まずは以下の表で、4ステップのおおよその特徴を理解し、全体的な流れを把握しておきましょう。

そうすることでより理解しやすくなります。

フェーズ特徴
STEP1:シードフェーズ・事業を始める前の準備段階。
・ビジネスプランの考案、事業計画書の作成。
・製品やサービスの試作。
・市場調査やアンケートの実施。
STEP2:アーリーフェーズ・ビジネスプランを実際に形にする段階。
・最低限必要な製品やサービスを作成する。
・購買意欲の高い顧客層にアプローチする。
・イベントやSNSなど製品やサービスの認知活動。
STEP3:ミドルフェーズ・アーリーフェーズで形にした事業を拡大する段階。
・顧客のフィードバックを元に製品やサービスの改善。
・認知拡大と顧客の獲得に資金を投入する。
・有料プランへの変更・追加などで売上アップを狙う。
STEP4:レイターフェーズ・企業の売上を安定させ、事業を拡大する段階。
・他社と組んで事業を拡大する。
・海外進出で事業を拡大する。
・新規事業への参入を検討する。

全体の大まかな流れは理解できたでしょうか。それでは、各フェーズについての特徴を詳しく見ていきましょう。

STEP1: シードフェイズ

シードフェーズとは、事業を始める前の準備であり、事業開始に向けた土台作りをする段階です。

アイデアを具体的なビジネスプランに落とし込み事業計画書を作成したり、製品やサービスの試作をし市場調査・アンケートを実施したりします。

シードフェーズの段階で、どれだけ入念に土台を作れるかが重要であり、アーリーフェーズ以降の将来につながります。

資金面に関しては、まだ実績がなく信用されないため資金調達が難しい段階です。現時点で大きな費用はかからないけれど、事業を開始すると製品開発・作成などで費用が必要となります。

事業開始直後は、収入源がなく赤字になる可能性が高いため、シードフェーズの段階で、どれだけ資金を調達できるかどうかは鍵となるでしょう。

STEP2: アーリーフェイズ(シリーズA〜B)

アーリーフェーズとは、シードフェーズで準備してきたビジネスプランを事業として、実際の形にしていく段階です。利益を生むために最低限必要な製品やサービスを制作するため、一気に費用がかかります。

まずは、購買意欲が高い顧客層を見つけ、顧客からのフィードバックを受けながら、製品の改善を繰り返していくことが重要となってきます。

自社の製品やサービスの認知を広めるためにイベントへ参加したり、SNSを活用した発信をしたりする活動も重要です。認知度や信用度を増やすことは、資金調達にもつながります。

シードフェーズと比較し、大幅に費用がかかるため資金調達の重要度は高まり、倒産しないためにも資金調達に力を入れなければいけない段階でしょう。

STEP3: ミドルフェイズ(シリーズC)

ミドルフェーズとは、アーリーフェーズで作った事業をさらに成長させていく段階です。

顧客からもらったフィードバックを元に製品やサービスを改善していきます。

製品やサービスの質を高めたり、認知拡大をさせたりするための資金を投入し、一気に顧客の獲得を狙います。

きちんと顧客獲得ができれば、無償で提供していたものを有料に切り替えたり、有料のプランを追加したりすることで一気に売上を伸ばすことができるでしょう。

資金面に関しては、急激な成長によって企業の名前や製品、サービスが世に知れ渡っていれば、困ることなく調達できます。しかし、調達する金額が大きくなる際には、これまで以上にきちんと資金計画を立てることが大切です。

STEP4: レイターフェイズ(シリーズD)

レイターフェーズとは、企業の売上を安定させ、ミドルフェーズで成長させた事業をさらに拡大していく段階です。これまでの他社と組んで新しいことをしたり、海外進出を狙ったりするのもよいでしょう。

また現在の事業だけでなく、新規事業への参入を視野に入れてもよいかもしれません。この段階までくると実績もつき、信用度も高くなっているため、新規事業に参入する際の資金調達は、銀行の融資を含め、さまざまな手段での検討ができるでしょう。

ただし、ある程度の認知度と売上を得て、成長が止まってしまうと、逆に資金調達がしにくくなる可能性があるため注意すべきです。

STEP5: エグジット

エグジットとは、企業がレイターフェーズ以降に目指す最終目標地のことです。その最終目標地には、「株式上場」と「事業売却」の選択肢があります。

株式上場は、自社株が公開されるため、一般の投資家からも資金を調達できたり、企業の信用度が上がったりします。これまで以上に大きな資金調達、優秀な人材確保が可能となり、企業はより大きく成長するでしょう。

事業売却は、うまくいけば投資資金の回収だけでなく、大きなリターンを得ることもできます。しかし買い手が見つからないことや不利な条件での売却となることもあるので慎重に進める必要があるでしょう。

ベンチャー企業のフェーズを理解して適切なフェーズで転職しよう

ベンチャー企業の成長には、シードフェーズ、アーリーフェーズ、ミドルフェーズ、レイターフェーズの4段階を順にステップアップさせる必要があります。

フェーズごとに特徴があり、その特徴をきちんと理解しておくことで、今は何をやるべきで、次に何をすべきかが見えてきます。

ベンチャー企業で働く人であれば、企業を成長させていく1人のメンバーとして、言葉の意味だけでなく、全体像も含めてきちんと理解を深めておきましょう。