・獲得単価(CPA)の計算方法を知りたい…
・獲得単価(CPA)って何に役立つの?
上記の疑問・悩みを解決します。
こんにちは、Webマーケターのカズヤん(@webkirin)です。
本記事では、Web広告の獲得単価(CPA)の概要や、計算方法、また改善方法について詳しく解説していきます。
前職メディア企業時代に広告枠の販売を死ぬほど行っていたので、ご参考にしていただけるかと思います。
本記事の想定読者は以下となります。
・運営媒体の広告枠を販売したい人(広告サービスの営業)
・事業計画で適正な広告費を算出したい人
・Webマーケティング学習者
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顧客獲得単価(CPA)とは!?
Web広告における顧客獲得単価(CPA)とは、コンバージョン1件を獲得するのにかかったコストを表す重要KPIです。一般的には、以下の算式で計算されることになります。
顧客獲得単価(CPA) = 広告費 / コンバージョン数(CV)
広告費には、広告出稿費用だけでなく、代理店への代理手数料が含まれることに注意です。
リスティング広告などWeb広告で必須の考え方
リスティング広告やディスプレイ広告などのデジタル広告を運用する上では不可欠な指標となります。
後述しますが、顧客獲得単価(CPA)は一般的にWebマーケティングのコンバージョン獲得単価を指しますが、実ビジネスにおける成約獲得単価を指すことがあります(詳しくは後述しますw)
関連ページ:
パフォーマンスマーケティングとは? ブランドマーケティングとの違いも説明
獲得単価(CPA)を理解するメリット
獲得単価を理解することで、Webサイトの運用だけでなく、事業企画の観点からもメリットがあります。
ここでは、獲得単価の仕組みを理解することで得られるメリットについて説明していきます。
広告サービスの営業活動に役立つ
Webメディアや広告サービスに関するビジネスを営んでいるのであれば、自社の媒体や広告サービスの営業活動に役立ちます。
多くのメディアでは依然としてメディア内の純広告を販売することで、メディアの収益化を行っています。
しかし、広告主(もしくは潜在広告主)のビジネスモデルや獲得単価の目安がわからなければ、広告主にとって最適な金額での販売はできないわけです。
適切な顧客単価(CPA)の理解が広告枠の販売確度を高めることに繋がります。
関連ページ:
Webサービス収益化の仕組みとは!? Webサイトのビジネスモデルを徹底解説
自社サービスの広告予算を予測できる
獲得単価(CPA)の概念がわかると、自社サービスの広告予算を予測できるようになります。
自社サービスを1人の顧客に販売できた時のLTVがわかるので、必要な広告費率を計算することで、かけていい広告費の限界値がだいたいわかります。
関連ページ:
Webマーケティングで使われる「ライフタイムバリュー(LTV)」とは!?
獲得単価(CPA)の種類
冒頭では、顧客獲得単価(CPA)について、コンバージョン1件を獲得するためにかかるコストと説明しました。これはこれで正解なのですが、獲得単価は、扱う商材によってコンバージョンだけでなく、成約なども含まれるので注意が必要がです。
ここでは、獲得単価(CPA)の種類について説明していきます。
コンバージョン(CV)の獲得単価
一般的な獲得単価(CPA)では、コンバージョン(CV)の獲得単価を指すことが多いです。
コンバージョンを獲得単価とするWebサービスには、決済がWebの中で終わるようなECサイトやマッチングサイトなどが該当します。
成約の獲得単価
Webでの問い合わせの後に商談を挟むような商材では、コンバージョン(CV)ではなく、「成約」が獲得単価(CPA)の対象となります。
僕が携わっていたBtoC不動産メディアなどではこのようなケースが多いです。BtoCの不動産メディアでは、物件への問い合わせの後に、契約をしなければ、売上が立たないですから、問い合わせ(つまりCV)獲得単価よりも成約獲得単価の方が重視されます。
フォロワー獲得単価
昨今では多くの企業でSNSマーケティングが活発に行われています。SNSマーケティングにおいては、獲得したフォロワーが自社製品・サービスへの売上貢献度が高いと判断され、フォロワー獲得が重要視されています。
このような場合には、獲得単価(CPA)の対象は1フォロワーを獲得するコストと見られます。
獲得単価(CPA)の計算方法
獲得単価(CPA)の計算方法はすでに説明しましたが、ここでは目標獲得単価(CPA)の算出方法について説明します。
目標獲得単価や限界獲得単価は以下で説明していきます。
目標獲得単価(目標CPA)
目標獲得単価(目標CPA)は、コンバージョン1件を獲得する上で、目標利益を達成できる獲得単価を指します。
目標獲得単価(CPA)は以下の計算方法で求めることができます。
目標獲得単価(CPA) = 限界獲得単価(CPA) × (100% – 目標利益率)
限界獲得単価(限界CPA)
限界獲得単価(限界CPA)は、コンバージョンを1件を獲得するために支出できる最大の獲得単価を指します。
限界獲得単価(CPA)は以下の計算方法で求めることができます。
限界獲得単価(CPA) = LTV – 売上原価
業界別の売上原価率
適切な限界獲得単価(CPA)の計算には、業界別の売上原価率を考慮する必要があります。一般的に業界別の売上原価率は以下の水準と言われています。
飲食業界 15%~25%
https://bcj-co.jp/keiei8/knowhow234.html
卸売業界 75~85%
小売業界 50%~75%
限界獲得単価(CPA)を決める上では、上記の平均値を参考にしながらもっともらしい数値を置く必要があります。
もし今携わっているサービスや製品の売上原価率がわかっているのであればその値を当てるのが一番正確な数値を算出することができます。
1) アドマーケター
獲得単価(CPA)の改善方法
目標獲得単価(CPA)や、獲得単価の実績値の算出方法を説明したので、獲得単価(CPA)の改善方法について説明していきたいと思います。
顧客獲得単価(CPA) = 広告費 / コンバージョン数(CV)
顧客獲得単価(CPA)のロジックから察するに、広告費を下げるか、コンバージョン数(CV)を上げるかのいずれかで改善を行うことが求められます。
広告予算の変更
獲得単価(CPA)の算出ロジックから言うと、CPAを下げたいとなったら、広告予算(広告費)を引き下げることでCPAを下げることが可能です。
リスティング広告であれば、対策キーワードが決まっているので、キーワードのクリック単価(CPC)を下げることで、広告予算を全体的に下げることが可能です。
コンバージョン数の引き上げ
コンバージョン数(CV)を増やすことで、CPAを改善することができます。リスティング広告でコンバージョン数を増やすためには、以下のような施策を行いましょう。
・ターゲットの変更
・対策キーワードの変更
・広告カセットの改善(広告タイトル、広告文)
・ランディングページ(LP)の変更
・ランディングページ(LP)のデザイン変更(LPO)
・問い合わせページの改善(EFO)
コンバーション率の引き上げ
コンバージョン率(CVR)を引き上げ、より多くのコンバージョン(CV)を獲得することで、獲得単価(CPA)を改善することが可能です。
コンバージョン率(CVR)を引き上げるためには、魅力的なコンテンツやサービスを提供したり、Webサイトのクリエイティブを向上し、ブランディングを高めることでコンバージョン率を引き上げることができるようになります。
コンバージョン数を増やす裏技として、日程調整ツールを使うのもおすすめです。
アポイントまでのリードタイムを短縮できるため、「問い合わせがあったのに返信が来なくなった」といった悩みもなくなり、CV・CVRともに改善が期待できます。
おすすめの日程調整ツールを知りたい人は、下記のページもご覧ください。
参考: 【スケジュール管理のコツ】日程調整を時間単位で行える日程調整ツールはどれ?
獲得単価(CPA)を理解し広告プランニングを行おう!!
本記事では、Web広告における獲得単価(CPA)について説明しましたが、いかがでしたでしょうか?
獲得単価(CPA)の概念は、広告業界では当たり前の概念ですが、理解することで広告プランニングのスキルが圧倒的に上がります。
Web広告の価値をクライアントに理解してもらう上でも重要な概念となりますので、ぜひご活用ください。